『ジャンダルム1』

今シーズンはプライベートツアーも含め、ジャンダルムのツアーを3回予定しており、今回はその第一弾でした。
心配されたお天気にも恵まれ、眺め、高度感もタップリ味わって頂く事が出来ました。

『1日目』 近年人気の岳沢トレイルで上高地から岳沢小屋へ。
今回は初日から勿体ないくらい晴れてくれ、翌日歩く天狗沢や稜線もよく見えたのでルートを説明させてもらいながら、予定通り岳沢小屋へ到着。

到着早々に先ずは翌朝スタート時の装備を全て装着してもらい、不備が無いかチェックしてから乾杯!
汗で濡れたウェアなどを外で干し、岳沢を囲む穂高の稜線を見上げながら外でビールを飲む幸せなひととき♬

松本駅で皆さんをお迎えする前から翌日のスタートは3時半と決めていたので、仕度も万全にしていただき、夕食後18時半には就寝☆

『2日目』 3時20分、岳沢小屋をスタート。
ヘッドライトの明かりでの朝食(弁当)後の仕度も速く、部屋を出る時も廊下を歩く時もまるで夜逃げのように音を立てず静かに外へ出る皆さんのスマートさは、連れてるガイドとしても誇らしかったです。

そんな訳で10分前倒しでスタート!
月明かりが照らす岳沢のお花畑をヘッドライトで歩きますが、天狗沢へのお花畑は真っ暗だと迷い易いので要注意です。
急登のお花畑を高度差400m登ったモレーンの淵で辺りも明るくなり、いよいよ浮き石大会、ガレ祭りの始まり。

壮大な浮き石だらけのガレガレな斜面を天狗のコルまで高度差300m登って行きますが、日々状況が変化するこういうルートでは◯印や矢印などペンキマークがあっても必ずしもそこが一番安全とは限らないので、酷い所は岩壁を登ったりルートファインディングしながら臨機応変に対応しながら登って行きます。
天狗沢は特に上部(コル直下50mくらい)が一番酷いザレガレのため、どうあがいてもアリ地獄の様に石が流れ動いてしまいます。まぁそんな状況も楽しめる余裕が欲しいルートですw

覆い被さるように迫る岩壁がまるで岩の大聖堂、神殿といった存在感でカッコイイですが、あの超逆層スラブや柱状節理が剥がれ落ち、この天狗沢のガレ沢を形成してると思うとゾッとするので、出来るだけ速やかに通り過ぎます。

天狗のコルへ出ると正面に笠ヶ岳がよく見えます。
ここからダイナミックな眺めが気分爽快な稜線を更に高度差300m登って行きますが、ここからは手を替え品を替え次々に面白い難所が待っています。

両側が数百m切れ落ちてる斜めな廊下や、ルートを知らなければ登り方向からは分かり辛いテーブルロックなどを通過しながら、岳沢小屋から高度差約1000m登った畳岩の頭に出ると突然目の前にジャンダルムが現れます。

皆さんの荷物はコルにデポし、軽身でピストンしてもらいました。

3時20分スタートに加え、皆さんのポテンシャルのお陰もあり
朝8時半、快晴のジャンダルム登頂!!

1年越しの方、2年越しの方、何年も前から憧れ続けやっと来れた方、この日に照準を合わせ直前まで岩陵帯のツアーへ参加し準備していた方など、念願のジャンダルム登頂の達成感に満ちた表情を見ると、ガイドしていてもとても嬉しくなります。

が、ここから先が核心部になり更に難易度が上がります。

先ずはジャンダルムを信州側へトラバースした後、ロバの耳を下って行きますが、何処もかしこも岩のみで数百m切れ落ちており、一歩でも足を踏み外せば・・・いやいや失敗は許されません。

ロバの耳を下ると、目の前には100mほどの岩壁の登り返し(ここの写真は撮り忘れたので数年前に登った時のもの)くじけそうになると岩の間からイワツメクサが励ましてくれます。

100m登り返すと一旦平坦になり、前進するといよいよ今回のハイライト『馬の背』です。

両側が数百m〜1000m程下まで見えているナイフリッジの刃先を登って行くので、高度感に負けないよう確実なルート取りと三点確保で一歩一歩進みます。

お天気に恵まれたお陰で今回の皆さんには、遥か下方の蒲田川まで見える高度感をタップリ味わって頂けたようで何よりですw

馬の背の上部へトップアウトした後も奥穂のピークまで、両側がキレ落ちたナイフリッジの浮き石の上を歩くので全く油断は出来ません。(ここは巻道もあるのですが)

ガスがどんどん湧いて来たので、奥穂が初の2名だけ山頂で写真だけ撮ってさっさと穂高岳山荘へ。
とは言え奥穂周辺は非常に事故が多いので一番慎重にならなければならない時間帯です。
(因にこの日も前を歩いていたカップルが、小屋の真上30mから一度に大量の大きな石を落としてしまっていたので、下に人が居て当たってたら重大な事故になっていたでしょう。

そして、11時15分に穂高岳山荘到着!!
3時20分スタートから休憩込みでトータル8時間。極めて順調でした。
ジャンダルムの稜線から穂高岳山荘へゴールした時の達成感、安堵感はそりゃ半端ないので、チェックインなんかする前に全員揃って小屋前で乾杯〜♬

すると、缶ビール1本目が終わる前にポツポツと降り始め、アッと言う間にバケツをひっくり返したような大雨になり、その後も夜中まで降り続けたので午後になるとズブ濡れの登山者で玄関が溢れてました。
涸沢泊まりで奥穂ピストンの予定だった人達もかなり居たのですが、大雨にザイテンを下る事を阻まれ穂高岳山荘停滞の方も。

当初の予定では4時スタートのつもりでしたが、出発を早めて大正解でした。

早出は三文の得ですね。

『3日目』
この日は小屋で朝食を頂き、5時半下山開始。IMG_6976
ザイテングラードも事故が多いので要注意ですが、出発時にはすっかり雨も上がり視界もあったので、昨日のような大雨の中を下る羽目にならず助かりました。

涸沢から横尾へ下りる途中で雨が降ったり止んだりしはじめ、それでも晴れ間も出たり大した雨ではなかったのが、上高地へ到着する20分ほど前から雷鳴も響く大雨になりました。

最後は雨に降られましたが、登山中は雨に当たる事なく特に2日目がとても良い条件だったので全然 OK。ラッキーなタイミングで通らせてもらえた事に感謝です。

 

今回ご参加頂いた皆さん、念願のジャンダルム登頂、おめでとうございました☆IMG_6935

 

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