『乗鞍岳@プライベートガイド』

IMG_1903 のコピー今回はプライベートガイド依頼で、行き先はお任せという事でしたので、3000m峰の乗鞍岳を選びました。

『1日目』
今回の日程は先月の乗鞍岳ツアーの時と全く一緒で、1日目は乗鞍スキー場のリフトでゲレンデトップまで上がり、標高2000mから12時半にスタート。IMG_1834 のコピーこの日は初夏の様な陽気に程よく風もあり、条件がとても良かったお陰でラッセルも無く難易度も下がり、予定通り15時過ぎには位が原山荘に到着出来ました。

一ヶ月ぶりの位が原山荘。
IMG_1848 のコピー
前回は深いラッセルに苦労し倍くらい時間が掛かったので、山荘に到着した時にはクタクタでしたが、それはそれでその時の厳しい条件でしか得られない大切な学びが沢山あったように思えます。(あんなラッセル当分イヤですけどねw)

夜は定番のシカ鍋や御馳走で乾杯! ほのぼのとした雰囲気でゆっくりと堪能できました。
今週も月曜日に下界に下りて食材などを歩荷してくれていた、ムツジさんの温かいおもてなし、本当に有り難いですね。

『2日目』
6時スタート!
この日も朝から快晴。多少の風はありましたが、ほぼ微風で快適でした。IMG_1860 のコピーいつも通り雪崩の起きない地形を使い、先ずは位ガ原へ上がります。広大な位ガ原へ出ても風は強まらずラッセルや踏み抜きもないので、あっという間に『肩の小屋口』

『肩の小屋口』でスノーシューを脱いでデポし、アイゼンに履き替えます。IMG_1873 のコピーここから先も雪崩リスクの無い地形を使い『肩の小屋』へ。

摩利支天の陰から次第にコロナ観測所が姿を現します。
国立天文台が設置した天体観測所ですが、2010年には天体観測所としては閉鎖され、2011年からは自然科学研究施設として利用はされているらしいです。IMG_1924 のコピーここから天体観測なんて想像しただけでワクワクします☆
宿泊施設などを併設して是非とも一般にも解放して欲しいですね。

話しを登山に戻しますが、摩利支天と朝日岳のコルにある『肩の小屋』に8時到着。
IMG_1878 のコピーここからは斜度も出てきて風も強くなるのでストックをピッケルに変え、ロープで全員確保し、先ずは朝日岳の頂上を目指すルート取りをします。
雪山は基本的に何処を歩こうが自由なので色々なルート取りがあり、トレースもあちこちにありますが、雪崩リスク、トラバースでの滑落リスク回避のため、少し遠回りでも僕はこのルートで登る事が多いです。IMG_1879 のコピー朝日岳に登り始めるとアッと言う間にコロナ観測所が下に。。。
乗鞍岳は北アルプスの最南端なので、前方の焼岳から槍穂高連峰へと続き、笠ヶ岳、常念岳、遥か遠くには剱岳や裏銀座まで、北アルプスのオールスターが望めます。

9時半、まずは本日1座目の朝日岳登頂!

ここから一旦少しだけ緩く下り、2座目『蚕玉岳』に登り返してから『剣ケ峰』へと続く稜線漫歩になります。
僕が朝日岳に登頂してから剣ケ峰へ向う理由にはリスク管理だけではなく、お鉢を廻るこの稜線歩きがめちゃくちゃ気持ち良いのです。IMG_1899 のコピー
夏は池があるお鉢の底も冬は真っ白。いかにも火山が創り出した造形。IMG_1888 のコピー
10時過ぎ、剣ケ峰登頂!IMG_1903 のコピー山頂では風速10m/秒はあったかと思いますが、北アルプスの3000m峰にしては、かなり好条件での登頂となりました。

因に剣ケ峰の山頂には、乗鞍岳本宮奥宮の鳥居とお社があります。

最近は連日暗いニュースが続き、コンサート自粛などで苦しんでるアーティストや音楽仲間も多く、世の中には得体の知れない恐怖と混乱、疑心暗鬼が、ウィルス以上のスピードで広く蔓延してる気がするので、世の中が早く落ち着くよう、標高3026mの神社でお祈りをして来ました。IMG_1905 のコピー写真だと小さくなってしまいますが御嶽山の巨大な姿が目の前に見えます。

登頂おめでとうございます!!

快適な山頂とはいえ風速10m、これからスキー場のゲレンデ内も含め駐車場まで標高差1500mも下山しなければならないので、長居せずに下ります。
下山は来たラインを戻らず朝日岳を巻きながらトラバースして『肩の小屋』には寄らず、スノーシューをデポした『肩の小屋口』を目指します。
凍結や踏み抜きが無いラインで下り、アッと言う間に肩の小屋口。

肩の小屋口からもアイゼンのまま、ピッケルだけストックに持ち替え、真っすぐツアーコースへ戻ります。
ツアーコースに戻ってからも快適に順調に歩けたのですが・・・この後ラストに予想外の難所が待ってましたw

カモシカゲレンデという斜度35度のスキー場内のゲレンデなのですが、過去の参加者さん達の傾向からしても、スキーをされる方は今まで何百回と転んでる経験があるので、そんなに体力の無い方でも割とサクサク下りれるのですが、転ぶのに慣れていない方は登山の体力や技術などがあっても慣れないゲレンデの方が恐怖を感じるようで、今後はそれも加味して下山時刻を設定しなければと感じました。

とくかく登頂した達成感でツアーコースからゲレンデに戻ると、一旦そこで気持ちがゴールしてしまうので、そこからのゲレンデ歩きが、まるで長い車道歩きのように感じます。
とはいえ、こんなに恵まれた条件の中往復させてもらった乗鞍岳の神様に感謝☆

GWになると位ガ原山荘前までバスが開通し(畳平まではまだ雪が多く夏の開通)、ゲレンデからの往復がカット出来るので、位が原に泊まりサクッと登ってバスで帰る手もありますが、GWになると全層雪崩のリスクも高まり、また里が初夏の陽気になる頃は気持ちも身体も装備も油断する人が多いので、3000m峰では猛吹雪になる事もあることや、装備の軽量化で安易に省いたりする事なく、万全の対策をして頂きたいですね。

9時間行動になったので下山と当時に腹ぺこ。
ただ木曜日は定休日の店が多く、また時間帯も準備中の店ばかりだったので、松本駅に向う途中に行き当たりばったりで入ってみた洋食レストラン『十字路』が大当たりでした!

ここのお店はメニューも豊富で、お客さんとシェアしたのですが、ハンバーグ、カレー、海老フライ、トンカツ、どれも非常に美味くて、下山後に洋食のリクエストをされる皆さんには是非紹介したい店です♡

日ごとに天気がコロコロ変わる不安定な時期に、2日間だけポッカリ快晴に当たった今回、とても恵まれた条件で剣ケ峰まで快適に往復する事が出来ましたが、厳冬期の前回はガラス細工のようなダケカンバの珍しい光景や、真っ白なライチョウ、スプーンカップが発達したスノードルフィン(僕の造語ですw)や、龍角散のようにサラサラな粉雪など、その時にしか出逢えない素晴らしい奇跡が沢山ありました。

山は毎回、全然違う表情を見せてくれ、また同じ山でも全然違うリスクが発生し、それらも常に変化し続けます。

残雪期に入って気が緩みがちですが、常にリスクを意識しながら楽しみたいですね。

登山をされる方は、普段からリスクと隣り合わせのフィールドでリスクを意識、回避する方法を学び、また水道、ガス、電気などのライフラインの無い不便な山にわざわざ入り、不便と引き換えに得られる楽しさや美しい光景が沢山ある事を知っているので、災害時や今回のような状況下でも割と動揺せず、冷静な方が多い気がします。

帰宅し、ニュースから流れて来るコメントや、SNSの投稿などを見ると、恐怖に怯え、鬱に悩まされる東京の友人達や、遊び場所の無い、遊び方を知らない子供達にも、山の素晴らしさを知ってもらい、身体だけではなく心の免疫力を上げて欲しいなと感じます。IMG_1931 のコピー

『乗鞍岳@プライベートガイド』” への2件のフィードバック

  1. 晴天の乗鞍登頂、おめでとうございま~す。
    一か月前の乗鞍を、思い出しながら、読ませていただきました。
    それぞれに、よい、乗鞍でした(面白くないコメント)。
    山は一筋縄ではいかないことが、このごろ、ようやく分かってきました。

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    1. 一ヶ月前のアタック日と同じような快晴に恵まれましたが、厳冬期と残雪期では出逢う光景は全く別世界。確かにどちらも素晴らしいですね(面白くない返しw)
      雪が解け始め花が咲き始める頃にも位が原山荘からの往復で行ってみたくなりました。

      いいね

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